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ライオン人間が教えてくれること。

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更新日:2024年9月10日

東京で一番好きな博物館。


僕はここに全人類のロマンが詰まっていると思っているのですが、ここの地下の展示室に3万6000年前につくられた「ライオン人間」という像があります。


頭がライオンで体が人間の像。僕らぐらいの日本人がみれば、まさにタイガーマスクの佇まい。


何のための像なのかは断言できないようでして、宗教的な道具だったのか、無意味な置物なのか、古代すぎて謎のようです。


ですが、この姿を妄想してるという事実が、僕らの発想とあんまり変わらないというのは興味深いですよね。


言葉も文字も未発達な時代に、こんなに想像力があったって凄くないですか?


そして、フォルムとかバランスとかみてると明らかに美意識を持ってきちんとデザインしているんです。


これがたまらないです。


常に空腹と隣り合わせだった時代。この像をつくっても空腹は満たされないのに、生きることに直結しないのに、それでも想像力を膨らませて、明らかに美意識をもってデザインしているんですよね。


それを細部のディテールから、ひしひしと感じるわけです。


そして、それを三万年後に生きてる僕らが見ても美しいな、カッコいいな感じる。


スマホを持ってる自分達と、石器を持ってる古代人。時空を超えて同じような美意識でつながってシンパシーを感じてるって、これって本当にすごくないですか?これはもうロマンじゃないですか?


実証はありませんが、人は美意識を持ち続けることで心や精神のバランスをとっていて、満腹にならない機能でも結果的に人が人らしく生きるために必須の機能なんだろうなと思うんです。


だからこんなにテクノロジーが進んでるというのに、表現手段が変わっただけで、結局は何万年もずっーと同じこと繰り返してますよね。


だから、これから先もきっと美を捨てれない。

ライオン人間がそれを教えてくれてる気がします。


気になった方はぜひ上野へ。あと、ここに行ったら化石のガチャはマスト。あのガチャには化石ではなくロマンが詰まってます。









 
 
 

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